【速報】試合情報

⚫昌子「今日で引退が延びたんじゃないかな(笑)」
3日後にACL決勝戦を控え、大岩剛監督は大幅にメンバーを代えた。前線には若い選手の名前も並んだが、小笠原満男と永木亮太というベテランのダブルボランチと昌子が背骨となり、チームを支えた。久しぶりに試合間隔が1週間あったおかげか、選手たちのコンディションはよく、生き生きとプレーする若手が輝いていた。

鹿島で個人プレー(アピール)は許されない?鹿島の比類なき“強さ”の源とは!?

 そしてこの男も――。昌子が小笠原について話した。

「走行距離のデータでは、一番走っていたのは満男さんじゃなかったけど、俺には満男さんが一番走っているように見えた。俺なんかは試合中にいろいろ言うけど、球際ひとつとっても満男さんは背中で語る。今日の満男さんのプレーを見た若手が感じることっていうのは本当に大きかったと思う。そういう姿勢を見て、僕もここまで育ちました。

39、40になってもあのプレーができるというのは、俺は本当にすごいと思うし。あれは50だな、引退。今日で引退が延びたんじゃないかな(笑)」

しかし決勝戦ファーストレグは、「勢い」というよりも「落ち着き」が印象深い試合となった。セレッソ戦の闘志が「動」ならば、決勝戦の闘志は「静」だったように感じた。チームの空気を三竿健斗が証言している。

「今までは試合中に何かうまく行かないとき、誰かのせいにするというか『もっとやろうよ、やってくれよ』と思うことがあった。でもそうじゃなくて、たとえば誰かがミスをしたら、それを叱るとかそういうことを言うよりも、そのミスをカバーしてあげる。今チームにはそういう雰囲気がすごく強くあるんです。

鹿島で個人プレー(アピール)は許されない?鹿島の比類なき“強さ”の源とは!?

水原戦で軽いプレーがあってピンチを迎えたとき、スンテが『大丈夫、大丈夫、怒るな』と言ってくれた。そういうときは誰かを責めるよりも、チームを落ち着かせるような言葉が大事だと思うようになった。心の余裕ができた」

三竿の言葉で、思い出した小笠原の言葉があった。今から10年前くらいだっただろうか。「ミスをした瞬間、一番それを悔いているのはミスをした選手本人。だから、そこで怒る必要はない。あとで話せばいいこと」

 誰かが言葉で導くのではない。チームの空気が選手を育てるのだ。

⚫非主力組を「勝ってこい」と送り出す。
 11月6日の柏レイソル戦も、小笠原を中心に「非主力」と言われる選手がスタメンに並んだ。そして、金森健志、町田浩樹、山口一真がゴールを決め、3-2の逆転勝利を収めている。(中略)

「試合に出たすべての選手が、この勝利の意味を理解してやっていた。このメンバーで勝てば、ACLにどれだけの影響を与えるのかを理解したうえで戦っていた。全員が割り切った考えをしていたんじゃないのかなと。

この試合で活躍してACLに出てやる、という考えを持った人たちじゃなかった。ここで、めちゃくちゃいいプレーをして勝って、ACLへ勢いをつけるという考えを持ってやってくれていた。それが、今日の結果を生んだんだと思います」

出場機会の少ない選手にとっては、絶好のアピール・チャンスだ。しかし、最優先すべきはチームの勝利だ。自分の良いプレーではなく、チームの勝ち。それが鹿島アントラーズというクラブの掟なのだ。

「初めてのアジアのタイトルが懸かった決勝で、俺が目立とう、点を獲ろう、MVPになりたい……選手たちにそういうエゴが出てくると、タイトルを逃すことになる」とジーコも言っている。

鹿島で個人プレー(アピール)は許されない?鹿島の比類なき“強さ”の源とは!?

「誠実、尊重、献身」

 この精神のもとに選手は集まり、チームがひとつになる。

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